emilyroom’s diary

徒然なるままにブログ

今や食品は工業化学製品! killed by fake food

恐ろしいレポートが Newsweek誌(2022.2.1)に載った。アダム・ピョーレ氏

「超加工食品が私たちを死に追いやる」
「KILlED BY FAKE FOOD」

「脳の快感回路にダイレクトに作用する「不自然」な食品が業界に莫大な利益をもたらす一方で、肥満と生活習慣病を激増させる元凶になっている。」

 

見出しを拾っただけで、もうすごい。

 

食欲が止まらない、どころではない。

食欲は、今や操作され、依存症になるほど美味しい物を提供され、抵抗出来なくなっているらしい。

 

考えてみれば、科学の進歩が宇宙の謎に挑まずにいられないように、食品の科学もここまで来たということかも知れない。

 

でも、感心していられないのは、これが、深刻な病気を引き起こし、不健康な身体を作っていくことだろう。

 

もう、努力が足りない、根性がない云々の段階ではないことを教えている。

 

ケビン・ホール氏は、対照実験を行う。

 ケビン・ホール:米国立衛生研究所(NIH)傘下の国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所の上級研究員

 

 対照実験:

①NIHの施設に1ヵ月滞在してもらう。

②食事の内容

a. グループ:特殊な製法による加工をしていない自然な食品を提供

b. グループ:太り過ぎのアメリカ人がよく食べる加工食品を提供

③食事の総カロリーと砂糖や脂肪の量は同じ

④食べる量は自由

 

結 果

加工食品を食べたグループ b は

 a グループに比べ平均して1日500㌔㌍多く摂取、1週間に0.45㌔体重が増える

 自然な食事に切り替える ⇒ 増えた分の体重落ちる

 

加工食品は人を太らせる

この実験結果と他のデータをみて

公衆衛生や栄養学の専門家らが規制当局に対策を求める

 

このような食品は

それを構成する化学物質のレベルまでいったん分解して、化学物質に手を加えてから、再び合成するという工程を経ている。

自然界には存在しない、いわばフランケンシュタインのような食品だ。

 

超加工食品とは

 従来の意味での加工とは処理のレベルが違うため、栄養科学が考えだした呼び方

 

いま必要なのは加工食品が健康に及ぼす影響を精査し、国家的な健康被害を招いた大手食品メーカーのマーケティング手法を人々に知らせること。

 

食品加工の歴史

太古 火で動物の肉を焼いて食べる

古代メソポタミアとエジプト・・・燻製、塩漬け、乾燥(保存)

19世紀 低温殺菌と缶詰の製法開発・・・長期保存、輸送能力の飛躍的拡大

20世紀前半 「スパム」の開発 加工食品の誕生・・・手軽で長持ち

 「スパム」:ジャガイモのでんぷんをつなぎにして、豚肉、ハム、砂糖、水、亜硝酸ナトリウムで柔らかい塊を作り、四角い缶に詰めたもの。

 

以後、アメリカの中間層の拡大に伴い、手軽で長持ちする食品の需要が急増。

 

食品業界はその利益で研究開発を進め、噴霧乾燥や凍結乾燥などの処理技術を編み出す。

 2年間保存可能なまずまずおいしいカップケーキが製品化される。

 

栄養学者がこの流行を表す用語を発明(09年)

「NOVA食品分類システム」

 栄養素ではなく、物理的・生物学的・化学的加工処理の程度と目的によって食品を分ける新しい分類法。

 カルロス・モンテイロサンパウロ大学、ブラジル)教授が発表。

 さらに「超加工」という用語を発案し、以下のように定義した。

 「食品から抽出した物質(油脂、糖、でんぷん、タンパク質)、食品成分由来の物質(硬化油、加工でんぷん)、有機物の原材料を科学的に合成した物質(化学調味料、着色料、食品添加物など)によって、全体または大半が作られた工業化学製品」

要するに、

超加工食品とは自然界に存在する食品から糖、塩、脂肪、でんぷんを抽出し、人工着色料、香料、安定剤などを混ぜ合わせたフランケンシュタイン的人工物だ。

 

 ソフトドリンク、ホットドッグ、パッケージ製品のクッキー、塩味のスナック、冷凍食品、缶詰などがこのカテゴリーに入る。

 

1980年~2000年 肥満と代謝性疾患が急増し始める

平均的なアメリカ人が摂取可能なカロリー量は 

1日 約3200㌔㌍ ⇒ 4000㌔㌍ に増加

 

消費者の関心と胃袋をめぐる業者間の競争が一気に激化した。

「食品を売って利益を得たいなら、消費者に他社ではなく自社の製品を買わせるか、消費者全体の食べる量を増やすしかない」(ニューヨーク大学、スネル教授)

 

大手食品メーカーの最も重要な武器は糖分であることがわかった。

 

スーパーに並ぶ食品の66%に甘味料が加えられている。

「企業は消費者を食品に引き付ける本能的衝動を発見し、そこに付け込む手法を学んだ」(マイケル・モス、ジャーナリスト)

昔は甘くなかった食べ物に糖を加えた。

 パン、ヨーグルト、スパゲッティソースなど。

果糖(最もよく使われる甘味料の1つ)自然界では考えられない濃度で含まれている。

 

糖よりひどい害をもたらす 

精白された穀物(表皮と胚芽が取り除かれ、ほぼ糖質しか残っていない)

 コーンフレーク、白いパンなど。

「口に入れるや否や分解が始まり、胃を通過するまでにほぼ完全に消化されている。そして小腸にたどり着いた頃には完全に吸収されている」

 

消化が速すぎるせいで、消化器系が健康に機能するために重要な腸内細菌に十分な栄養が届かない。

⇒ ホルモンシステムの調節異常につながる可能性

過食の人の飢餓感がいくら食べても解消しない理由。

 

砂糖の依存性

 動物であれ人間であれ砂糖は過剰摂取と禁断症状、食べたいという強い欲求を引き起こすことがわかった。

 

砂糖はコカイン並みに依存性が高い。

 

「超加工食品は食べる前から咀嚼されているようなものだ」(ミシガン大学、ギアハート教授)

「人間の脳は、こうした(超加工食品に使われる新しく)さまざまな材料を、現代人が口にしているくらいに大量に処理するようにはできていない」(マウント・サイナイ医学大学院、ニコール・アビーナ准教授、神経学)

 

「超加工食品が有害な影響を引き起こすメカニズムをもっとよく理解し、国民の健康を改善するための具体的な政策や改善点を模索しなければならない」

(NIH:米国立衛生研究所) ケビン・ホール氏

 

新しい結果から私たちの理解が深まり、行動に結び付くことを期待したい。

と、レポートは結ばれている。

 

・・・・・

 

今、私たちには何ができるのでしょうか。

健康を害する食べ物を拒否する。無理ならよりましなものを選ぶ。

コマーシャルに惑わされない。忙しい日々ではあるが、できるだけ自炊する。

お菓子も手作りを心掛ける。できることなら、自分で野菜も育てる。

が、思い浮かびます。

改めて、「自分の健康は自分で守る」しかないことを知らされます。

消費者が声を上げれば、企業も対応せざるをえなくなります。

 

人類の進歩が人類の不幸とならないように、私たちは賢い道を選ぶように「神」に試されているような気がします。

少し大げさかなとも思いますが、科学の進歩は、人間性の進歩をも促しているように思います。

 

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砂糖は良くない、肥満は万病の元とか言っている場合じゃない。

 

依存症にさせられているのだ、という認識。