「オニババ化する女たちー女性の身体性を取り戻す」
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この本を開いて、驚いたこと
① 月経血を止められた日本女性
② からだは共に生きる誰かを探している
③ 卵子にも個性がある
④ 子宮口にも心がある
⑤ セクシュアリティの流れが悪いと病気になる
と書いてあるではありませんか!
月経血は止められる !
卵子にも個性がある !
子宮口にも心がある !
☘ えーっ、こんなこと聞いたことない!
どういうこと?
読んでみました。
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★ 生理と排卵日
生理:生理の周期 25~38日が一般的
生理が始まった日から約2週間後に排卵が起こる
(月経周期が28日周期の場合)
子宮は排卵日にあわせて子宮内膜を厚くし、
卵子が精子と出会うことでできる受精卵のためのベッドを用意します。
厚くなった子宮内膜が不要になり、
剥がれ落ちて、月経として外に排出されます。
月経が終ると、再び成熟した卵子が卵巣の外に飛び出して、
次の排卵が起こるというわけです。
そもそも排卵とは、
成熟した卵子が、卵子を育てるための袋である❝卵胞❞を破って、
❝卵巣❞から出てきた状態を指します。
卵巣を出た卵子は卵管に入り、
受精のために精子が来るのを待ちます。
排卵は前の月経から次の月経までの期間に1度あり、
このタイミングが「排卵日」です。
池袋アイリス婦人科クリニック ブログより
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★ 月経血を止められた日本女性
今わたしたちは、ナプキンやタンポンといった生理用品を使っています。
ところが、今の九十歳以上の女性は、月経血をある程度コントロールすることができたといいます
今の九十五歳以上の方々が二十代から三十代だったころといえば、もう七十年以上も前のことです。
※ この本の発行日は2004年9月20日
ほとんど完全に着物の生活であった当時、(大正の前?)
女性はいわゆるパンツは着けておらず、
品質のいい生理用品があったわけでもないので、
月経中は、
ある程度自分で膣口を締めて
月経血を止めることができたというのです。
しかしこの身体技法は、
その下の世代には全く伝えられていません。
近代的避妊法は、エイズや性感染症の予防のためコンドーム使用が重要ですが、
「避妊」についてかんがえるとき
人間はもともと自らのからだの状態を知り、
生殖をコントロールする力を持っていたのではないか、と思われます。
Q「排卵日がわかりますか」
A「なんとなく鈍い痛みを感じるから、だいたい今日だというふうに漠然とわかる」
A「今月は右の卵巣から排卵した」
と秒単位で正確に排卵を認識できる人もいる。
日本に限らず、いろいろな地域の女性ができたと考えられます。
排卵日がわかれば、避妊をすればいいのはその前後数日だけ、となります。
☆ 月経が始まるころになると「子宮が満ちてくる」感じがする
→ (子宮口を)ちょっと締めて、月経血で服を汚さないようにする
北部アメリカインディアン
☆ 「月経のたびに女は生まれ変わる」
→ 初潮を迎えた女性にお祝いして
「ああ、これであなたも毎月生まれ変わるチャンスができた、
女はいつでも変わることができる、
毎月、月経を通じて生れなおしができるのだよ」
と、月経を喜んで迎える。
日本では
☆ 今でも赤飯を炊いてお祝いをする所も多い。
→ どういう意味なのかという意味づけをすることはないし、
なんとなく面倒くさいことがはじまった、という印象が強い
「これで女になってしまった。ああ面倒くさい」
月経が面倒なことである、というマイナスの思いが世代を超えて伝えられている
日々を生きていくことは、ときおりそれだけでとてもつらいこともあります。
何があっても、毎月、月経ごとに、全部流していけるよ、
生まれ変わることができるよ、という考え方は、
次の世代へのやさしさに満ちていると思います。
☘ 私も、お赤飯を炊いてもらった世代です。
でも意味を理解できませんでした。12才だったと思います。
自分たちはいったい何を伝えてもらってきたのか、
また、何を次の世代に伝えればよいのか、何もわからないからです。
わたしたちが学校の先生や母親から聞いてきたのは、
彼女たちがからだをもって体験してきた経験知ではなく、
生物学的・解剖学的事実だけだったのですから。
卵子にも個性がある
月経開始から一週間ぐらいのときは、なんとなく人恋しくなります。
一人でいることがたださみしいような気持になることがあるのです。
排卵したときに急に発情して、それから相手を探しても間に合いません
それよりは
一週間ぐらい前にきちんとホルモンが出て、人恋しくなるように、
「誰か探せ、誰か捜せ」と
卵子がからだに呼びかけているのかなあ、と思えませんか。
月経前に起こる「月経前緊張症」(PMS)というものがある。
「卵子の悲しみ」
むなしく死んでいく卵子が毎月毎月いるわけです。
(卵子は)からだの中では一番大きな細胞ですし、
それぞれ個性があるはずなのです。
排卵して一週間ぐらいすると、
卵子のくやしさ、悲しみというのが女性の感情に移ってくる。
だから月経前一週間は、ものすごく暗い気分になったりするのではないかと思うのです。
でも、そういう気分にならないときもあるわけで、
それは卵子の個性ではないかな、と思います。
あきらめの早い卵子・「しょうがないか、まあ今回は」
我が強い卵子・「全然来てくれなかったわね……」と、
すごい怒りとともに流れていく
卵子の気持ちがけっこう女性に通じていたりするようにも思うのです。
婦人科を受診すると、(子宮の)後屈も内膜症も、みんな妊娠したら治ると言われた、と憤慨して帰って来る女性が多いですが、
それはそうでしょう。
子宮が鬱屈してるわけですから、
それをあるべき用途に使うと治る、と言われると、納得できます。
子宮口にも心がある
子宮とか卵子というものは、女性の意思とは無関係のところで、
毎月毎月、いろいろな準備をしてくれているわけです。
女性がそういうことに、まったく心をいたしていないというのは、
とても残念なことではないでしょうか。
助産婦さん・「子宮口には心がある」ということをおっしゃいます。
産科医、助産婦さんも、検査台に上がったときに
そこに「心がある」と感じるという話をよく聞きます。
経験ある産婦人科の先生方には、
子宮筋腫がみつかると、取ってしまう場合が多いみたいですが、……
でも、使わなくても、なるべくなら取ってはいけない臓器だと思います。
女性性の中心ですし、
閉経してからももちろん子宮は生きていくものです。
「子宮は生きている」
不妊の場合、
「今のような状態で本当は子どもを産みたくないのだけれど…」と思っていることをからだが感じ取っているケース
「これじゃあ嫌だ」と思っていることを
子宮口のほうで、感じて拒否しているケースが
あるかも知れません。
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考えてみれば、臓器たちは連携して私たち人間を生かしてくれています。
それは、すでに証明されています。
子宮や卵子に心があっても不思議ではないはず。
ですが、医療の進歩が素晴らしくて、いつのまにか忘れてしまったのですね。
今や、そのバランスを取る必要があると教えてくれています。
(この本は20年前に出ています。今や遅し、と言うべきか?)
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