emilyroom’s diary

徒然なるままにブログ

小野小町は、女性運動の先駆けになった?!

花の色は 移りにけりな いたずらに

     わが身よにふる 眺めせしまに

 

九重の 花の都に住まわせで

    

    はかなや我は 三重にかくるる

 

 

われ死なば 焼くな埋むな 

 

    野にさらせ 瘦せたる犬の腹肥やせ

                         小野小町

 

 『花の色は~ 』から『われ死なば~』まで

 小町の一生は、女性の一生をなぞっていると思える。

 そんな見方もできるような気がする。

 

 この時代、女性の名前さえなく、○○の娘、△△の更衣と呼ばれていた。

常に誰かの後ろ盾を必要としていた、らしい。

 

 その庇護がなくなると、身分と共に生活も不安定になっていく。

 はっきりしたことは分かっていないが、小町も同じような境遇だったと思われる。

 貴族に近い身分の小町は、特にそうだっただろう。

 

 この頃は、貴族の派手な暮らしとは逆に、庶民の暮らしは楽ではなかった。

 衛生的環境も良くかっただろう。

 死骸などよく目にしていたと思われる。

 

 そうでなければ、『~瘦せたる犬の腹肥やせ』とは読まない。

 年を取ると独り身の女性は大変だった。

 ただ最近まで、老人と女性と貧困層は昔と変わらない状況だった。

 姥捨ては、少し前まで行われていた。

 

 夫も子供もいなければ、その上、財産もなければ、

小町のように叫ばずにはいられないだろう。

 

『 吾れ死なば ~ 瘦せたる犬の 腹肥やせ 』

 

 それをみて、少女は、「ああ、女って大変。何か手に職をつけなければ、…」

と考える。「自分の食い扶持は自分で稼いで、経済的に自立しなければ、…」

 

 これは、最近、女性が外で働くことを勧められるようになって、下火になってきた。

(と思う)

 

 小野小町は、カッコイイ人だった。毅然としていた。

 「私が死んだら死骸は、焼いたり、埋めたりしなくて結構よ。せめて、腹を空かしている犬の腹を肥やしてあげてくださいな」

 なんて歌を読んで、高齢者の鏡だ。

 まあ、腹立ちまぎれにということもあるかもしれないが…。

 

 

 小野小町について、詳しくはわからないが、女性としても高齢者としても尊敬できる人ではなかったか。と、ない脳みそを絞って考えた。

 

 

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