emilyroom’s diary

徒然なるままにブログ

70才が老化の別れ道 young old

  昔に比べて、今時は20才は若いと感心していたけれど、そんな研究はアメリカでとっくになされていた。

 

 以下、「70才が老化の別れ道」和田 秀樹著 を参考にさせていただきました。

 

 1974年、アメリカの老年学の権威であるシカゴ大学のベルニース・ニューガートン氏は、75才くらいまでは、体力的にも、知的機能的にも中高年とたいして変わらない。その世代を「ヤングオールド」と呼び、75才過ぎを認知機能が落ち、介護が必要な人が出てくる世代を「オールドオールド」と呼んだ。

 ただ、1970年代の日本では、75才の人たちは栄養状態が悪く、身体も小さく、老いるのが今より早かった

 1990年代に入ったころから、日本でも元気な高齢者が増えてきたそうだ。

 1997年に和田先生は、『75歳現役社会論』(NHK出版)を書かれる。

 その時から20年経って、医療はさらに進歩し75歳ではなく、80歳まで現役時代のような生活を送れる可能性がある社会になったと言われる。

 

 これからは、「老い」を2つの時期に分けて考えることが求められる。

 70代の「老いと闘う時期」と80代以降の「老いを受け入れる時期」の2つだ。

 

 70代は、元気でいようと努力することは有効であり、意味がある。老いと闘うことの出来る時期と言える。

 80代になっても、生活の質を維持したい、身体もある程度動ける方がいい、頭もはっきりしている方がいいと考えるなら、70代はまだまだ老いと闘える最後のチャンスと言える。

 

 2060年は、国民の約2.5人に1人が65歳以上の高齢者になると予測されている。超長寿社会の訪れだ。

 実は高齢者の現実は、身体能力や脳機能において、個人差が格段に広がっている多様性に満ちた社会になる。そして高齢者の多様性の社会には、「健康格差」が生じる。

 個々の能力差が大きくなる、超長寿社会では、維持するための努力をしたかどうかが、その後大きな差となって現れる。

 

老け込まないために一番必要なもの

 

 ・意欲の低下を防ぐため、前頭葉の機能と男性ホルモンを活性化させること。

 ・脳と身体を使い続ける「習慣づくり」

 

 現役時代に近い身体機能や意欲のある70代のうちに、良い習慣をつけることが大切

 

老いを遅らせる70代の生活

 

 ・何ごとにおいても「引退」をしない

 ・働くことは、老化防止の最高の薬

 ・運転免許は返納してはいけない

 ・実は、高齢ドライバーは危なくない

 ・肉を食べる習慣が「老い」を遠ざける

 ・陽の光を浴びる

 ・生活の中に「変化」を取り入れる

 ・インプットからアウトプットに

 ・運動習慣を作る

 ・転倒のリスクを減らす

 ・ダイエットをしてはいけない

   少々ぽっちゃりめがいい

 ・おいしいものを食べて免疫力アップ

 ・嫌な人とは付き合わない

 

70代の医療との付き合い方

 

 ・薬を見直す

 ・血圧、血糖値はコントロールしすぎない

 ・検診より心臓ドック、脳ドックを受ける

 ・注意すべき医師の言葉

   この指示に従って、自分は長生きできる

  のか、自分が望むような晩年をいきられる

  のかを考える

 ・統計データと長寿者の知恵を参考にする

   医学とは、不完全な発展途上の学問

 ・医師を選ぶ

   高齢者を診てきた経験があつて、患者が

  苦痛なく楽に生活できることを第一に考え

  てくれる  

   会うと気持ちが楽になる、話しやすい雰

  囲気がある、そんな先生がいい

  

 ・「がん」との付き合い方

   70代以上の人は手術はしないほうがいい

   手術をしても、しなくても大差ない、し

  ないほうが元気に長生き出来る可能性が高

  い

 

   85歳過ぎた人で、体内のどこにもがんが

  ない人はいない

 

   晩年の生活の質を保つ

 

 ・「うつ」のリスクが高くなる

   人口の3%、65歳を過ぎると人口の5%

      がうつ病と言われている

 

   高齢者は、特に予防運動が効果的

 

   眠れなくなったり、食が細くなったり、

  意欲がなくなった時

 

   本人が病院に行こうとしてる時は

  予防のつもりで精神科、心療内科にかかる

  反対しない

 

   心の不調は病気ではなく、その人の精神

  が弱いから、という社会の認識が日本には

  ある

 

 

 

認知症は病気ではなく、老化のひとつだ

 

 ・初期であれば、大統領も務まる

  レーガンアメリカ大統領…在任中に発症

 していたと思われる

 ・85歳以上の4割、90歳以上では6割が認知症

 ・85歳以上で脳にアルツハイマー認知症

 変性がない人はいない

 ・うつ病で死ぬより認知症で死ぬ方が幸せ

 

 認知症と診断されても、これまでどおりの生活を続け、今ある機能を使い続けていく

 

 ・医学は発展途上の学問

  『がん放置療法のすすめ』近藤 誠著

 

  我慢をしても長生きできる確証がないのな

 ら、いまの生活において快適さを優先する

 

 

退職、介護、死別、うつ…を乗り越える

 

 ・定年後の喪失感をどう克服するか

 ・趣味は働いているうちにつくる…退職後

 では遅い

 ・介護を生きがいにしない

  プロの手を借りる

  第三者を入れる

 ・在宅介護より、在宅看取りという選択肢

  在宅介護は、負担が大きい

  在宅介護は、いつまで続くかわからない

 

 ・配偶者や親との死別を乗り越えて

 生きるには

 

  日本人はもっと日常的に親孝行を

  …生きているうちに交流がないと死後、後

  悔の念に苦しむ

  「夫婦ふたりユニット」にならない

  …閉じられた関係となりやすい

   片方が亡くなると立ち直れない

 

 ・うつのサインを見逃さない

 

  70代前半は認知症より、うつ病の人が多い

  

「歳のせい」で片付けられてしまう

    やる気が起きない、食欲がない、夜中

    に何度も目が覚める、早朝に起きる

   気づかれにくい

    腰が痛い、身体がだるい、食欲がな

   い、便秘をするなど

 

 ・認知症うつ病の違い

  症状がいつから始まったか聞く

   認知症…ゆっくり進むのではっきり分か

       らない

   うつ病…はっきりしている

       Iヶ月くらいを境とする

 

 ・うつになりやすい人の「考え方」、

     なりにくい人の「考え方」

 

 

 ・「セロトニン不足症候群」

  痛みの刺激に敏感、不安感

  *セロトニンが足りていると痛みに鈍感に

   腰痛患者に処方することも

 

 ・うつ薬は若い人は効きにくいが、高齢者に

  は効く

 ・セロトニンを増やす生活

  粗食をやめて、肉を食べる

  陽を浴びる習慣

 ・広い視野を持ち、自分を追い詰めない

 

男性ホルモンは男にとっても、女にとっても若さの源

 

 ・男性は減少が顕著、女性は、閉経後男性ホ

  ルモンが増加

 

 男性ホルモンの減少は、記憶力や判断力の低下をもたらす

 70代の男性の8割くらいが不足しているのではないか

 

 

 ホルモン補充療法…男性ホルモンを薬によって体内に補充すると元気になって物忘れも治る

 

 認知症の人も男性ホルモン補充か、うつの薬を飲むことで症状がよくなる人が半分以上いるのではないか。

 

 全てが保険適用にならない

 

 副作用の心配がほとんど要らなくなった

 

 男性ホルモンは、若さの源

 

 

歳をとってやさしくなることが、幸せへの近道

 

 豊かな人間関係こそが、晩年を幸せなものにする要素

 

 70代になったら、自分のことだけで生きるのではなく、まわりの人のために尽くす生き方に

変えていく

 

 歳をとってやさしくなるということは、老後に幸せになるいちばんの近道

 

◇感想

 世間で言われている「常識」を覆す、高齢者医療、介護についての指摘は、はっとすること、納得すること、共感することが多々あった。

 

 何事においても引退などしてはいけない

 運転免許を返納してはいけない

 肉を食べる

 ダイエットをしてはいけない

 美味しいものを食べて免疫力アップ

 

など、今すぐ実行していただきたい。

 

 血圧、血糖値は、コントロールし過ぎない

 医師の選び方

 「がん」との付き合い方

 

は、

 人生を他人に預けるのか、自分でコントロールするかの選択になる。難しいことではあるが、「がん」とわかっても病院に行かないまま亡くなった人がいないわけではない。そして、その方たちは、過度の医療を受けず、苦しむこと少なく亡くなられたと聞く。

 医療や介護の現場では、よく考えて欲しい指摘だと思う。

 

 認知症は病気ではなく、老化現象の一つだ。

 

 大、大、大賛成だ。

 認知症は、不治の病ではない。

 もうすぐ、回復する事例が出てくると思う。

 

 まだ、書きたいことはたくさんあるが、力量不足で書ききれない。興味を持たれた方は、ぜひ一読して、足りない分を補って欲しい。

 

 

 

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